S子さんが
母親の七回忌で、
飛行機で帰省した時のことです。
遺影を風呂敷に入れて、
膝に抱えて離陸の時間を待っていました。
客室乗務員より
「こちらのお手荷物を上の棚に
お入れしてもよろしいでしょうか」
と声をかけられ、S子さんは
「棚には入れたくありません」
と伝えました。
続いて
「恐れ入りますが、
離陸の際は足元に収納していただけますか」
と言われましたが、
「遺影なので、足元にも置きたくなくて」
とS子さんは答えました。
事情を察したのか、
客室乗務員の表情が一変しました。
「大変失礼なお願いをして、
申し訳ございません」
と頭を下げたのです。
さらに
「この度はお悔やみ申し上げます。
もしよろしければ、
隣のお席が空いておりますので、
『お客様』にも座席に
座っていただけないでしょうか」
と遺影を『お客様』と呼んで、
S子さんの隣に座らせてくれたのでした。
一連の客室乗務員の対応に感動したS子さん。
一時間半のフライトが、
亡き母との二人旅をしているような気持ちで、
温かさに包まれたものとなりました。
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以上
一般社団法人倫理研究所発行「職場の教養」7月号より
朝の朝礼で
みんなで
唱和した「職場の教養」
本日のタイトルが
「もう一人のお客様」
「おおおおおお、なんて機転の効く
客室乗務員なんだろう」
感動で
思わず
涙声に(私だけ?)
杓子定規な対応ではなく
臨機応変な対応というのは
急にできるものではなく
普段から
「原則はこうだけど
お客様の状況に応じて対応する」
とか
「原則はこうだけど
お客様の意向を考慮する」
とか
やってないと
できないですよ。
臨機応変な対応って
難しいです。
お客様の意向ばかり聞いてると
手間ばかりかかって損失を被ったり
原則があるのに機能しなかったり
でも
こういった機転の効く対応をされたお客様
絶対にリピート客になりますよね。